■ 「AIでコードを書く」は当たり前になった ——日本の開発現場の今
ガートナージャパンが2025年10月に発表した調査によると、国内のソフトウェア開発従事者のうち、コード生成・補完にAIを使用している割合は49%に達しており、要件定義工程での活用も前年の14.4%から39.8%へと急伸しています。AIはもはや「先進的な取り組み」ではなく、開発プロセスの標準ツールになりつつあります。
一方でガートナーは、2026年はテクノロジ・リーダーにとって重要な節目の年であり、AIが「あると便利なツール」ではなく企業の競争力を左右する必須テクノロジになったと指摘しています。「使っている」だけでは差別化にならない時代が、すでに始まっています。
■ 「使えているつもり」が落とし穴 ——品質管理が追いつかない現実
ガートナーの同調査では、AIツールの利用者のうち「課題が発生した」と回答した割合も無視できない水準でした。現場から聞こえてくる声は共通しています。AIが生成するコードの量は増えた、しかし品質の確認が追いつかない現実も明らかになっています。同調査では課題のトップとして「セキュリティ上の脆弱性(31.3%)」「保守性の低下(25.6%)」が挙げられており、「動くコードが、安全なコードとは限らない」時代になっています。
ガートナーは、AIエージェントの導入に失敗する半数の原因がガバナンス・プラットフォームの仕組み不足にあると予測しており、分析ワークフローには「AIの判断結果を人がチェックする評価ステージ」を組み込むよう求めています。開発プロセスも同様で、AIを使うこと自体より、AIの出力をどう統制するかが問われています。
■参考:
Gartner「2026年以降のデータ/アナリティクスに関する重要な展望」(2026年3月)
Gartner「国内ソフトウェア開発におけるAI活用の現状」(2025年10月発表)
Gartner「2026年の戦略的テクノロジのトップ・トレンド」(2025年10月発表)