DEVELOPMENT
STORY
開発ストーリー

世界的スマートフォンに採用されたi-BIQのルーツ。

画像処理技術と組み込み技術。
2つの点が線となり実を結んだ。

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#1

世界的スマートフォンに採用されたi-BIQのルーツ。

世界最大級のスマートフォンメーカーに採用されたブライセンのイメージング技術i-BIQ(アイビック)。ここ数年で、一気に成果を上げたこの技術、実は、紆余曲折の歴史の中で培ってきたものが結びついて生まれたものだった。そもそもブライセンのイメージングとはレンズを含めたカメラモジュールにおける画像処理技術のことで、レンズやセンサーなど各部品の性能を最大限に引き出せるようチューニングする技術。現在は特にスマートフォン分野で活用されている。

この事業の礎は2000年頃に遡る。創業以来ブライセンは様々なシステム開発を受託。その業種は幅広く、医療やカメラなどの画像関連の受託も存在していた。そんな中、画像関連の自社サービスを開発。今で言うSNSのようなサービスである。大手電機メーカーと組みPDAで撮影した写真をネットに公開・交換できるサービスで、約10万人のユーザーを抱えていた。しかし一定の成果を上げるも、日本中が知るサービスとなるに至らなかった。同じ頃、組込みデータベースであるリンターも手がけていた。当時携帯電話のアドレス帳などに活用されていたリンター。大手キャリアに採用され順風満帆かと思えたが、スマートフォンが台頭。今で言うガラケーに必要だった組込みデータベースは求められなくなり、規模の縮小を余儀なくされた。しかしこの道のりが、のちのi-BIQへと繋がっていくのである。

縦割りのカメラ業界を
横串に刺すソフトウェアに光を見いだす。

縦割りのカメラ業界を横串に刺すソフトウェアに光を見いだす。

転機は2012年、カメラ業界はレンズメーカー、カメラモジュールメーカー、セットメーカー、販売会社がそれぞれの分野での最高品質の追求しか考えていなかった。縦割りであり、カタログスペックを追求するだけの世界。それぞれの性能がよくても、カメラ全体の性能として活かし切れていなかった。

そこで注目したのがAE(自動露出)やAWB(自動ホワイトバランス)。代表の藤木はAEとAWBの可能性と、業界を俯瞰して見られるプレイヤーが世界的にいないことに着目し、このフィールドであれば画像処理分野で培った組み込み技術で確固たる地位を固められると確信した。2013年に入り、本格的に研究開発をスタート。画像処理の中でもスマートフォンカメラに注力していく。

一般的にカメラは日々進化し、画素数も増えている。しかし画像自体は各部品の性能が互いに活かされておらず一概にきれいとは言えない。ハードを制御するのはソフトウェア。だからこそソフトウェアメーカーのブライセンが優位に立てる。とはいえ開発において難しい点も数多くあった。美しい画像に正解がないこと。10あれば10の美しさがある。求める美しさは端末ごとに違い、その調整に相当の労力が必要だった。

ブライセンの評価を支える幅広い分野のプロが集まってきた。

ブライセンの評価を支える幅広い分野のプロが集まってきた。

ブライセンのイメージングが評価されるポイントに「短期間での効率的なチューニング」という点がある。スマートフォンメーカーが求めるそれぞれの美しさをヒアリングして定義し調整していくには、それなりの時間がかかる。実際、立ち上げ当初は4〜6ヶ月かかっていた。しかし今では画像チューニングを1〜2ヶ月までに短縮できる仕組みをi-BIQで実現している。

そしてもうひとつ評価にあるのが「ソフトウェア視点のハードウェアに関するアドバイス」。スマートフォンの場合、ソフトウェアを手がける時に既にハードウェアは決まっている。しかしブライセンの場合、どんな画像にしたいかを徹底的に詰めるのでハードについても言及。例えば、開発期間が短い中で問題が数多く出るセンサーを安いからといって選択してしまうと、のちに開発コストがかかってしまうことがある。トータルでのコストの話をさせていただき、時にはハードをチェンジする話になることもある。これは横串でイメージングに取り組んでいるから提案できることであった。

いただいている評価を実現させるには、ハードウェアの相当な知識や技術がなければ実現しない。そのために中途採用に力を入れ、各分野の技術を持ったメーカー出身のメンバーを増やしている。2013年当初の3人から現在は20名。チューニングの専門家、光学メーカー出身者、半導体分野出身者など様々な叡智がブライセンには集まっている。そして、世界最大級のスマートフォンメーカーにi-BIQが採用されるに至った。

ブライセンのイメージング
の未来。挑戦は、まだまだ続く。

ブライセンのイメージングの未来。挑戦は、まだまだ続く。

ブライセンのイメージングのこれからについて。現在高く評価をいただいているインプット部分の技術から、画像認識系の技術やディスプレイなどの出力に関する技術まで、その強みの範囲を拡げてゆき、画像分野の横串を確固たるものにしたいと考えている。例えばAI。画像とAIを融合させたシステムの場合、画像データが重くなれば、スピードが遅くなって費用もかさんでしまう。しかしAIにとっては、画像の全データが必要なわけではない。必要な部分のデータだけをうまく選別して、より速いスピードで認識ができる技術が将来は必要となってくる。イメージングの可能性はいくらでもある。ブライセンが既に手がけている物流・流通ソリューションの自社プロダクトに取り入れることはもちろん、医療やMRなど様々なものとシナジーしていきたいと考えている。以前、日本は電子立国・技術立国だった。日本を中心にイノベーションが起きていた。ここ最近、日本が世界を牽引しているとは言えない状況の中、数多くの分野でブライセンの技術を展開していきたいという想いがある。ブライセンの挑戦は、まだまだ終わらない。

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